こんにちは、まれまるです。これまでウェブマーケティング関係の記事は、アトリビューションや、タグマネジメントなど、細かなテクニックを取り上げてきていましたが、今回の記事では僕が広告運用の仕事をしてきてたどり着いたアカウント構造の作り方や運用方法などについて書いてみたいと思います。
その方法を一言で言うと、「広告グループごとに指標を見ていく方法」です。Google Adwords、Yahoo!をはじめ、Facebook、Twitter(厳密にはまだ)などの巨大広告プラットフォームは、広告キャンペーン、広告グループ、広告という構造という3段構造になっています。キャンペーンごとに大きく、または広告ごと、キーワードごとに細かく指標を見ることも必要ですが、広告グループを意識して設計、運用すると自然と成果が上がります。運用のやり方は人それぞれですので、賛否両論あると思いますが最後まで読んでいただけると嬉しいです。
グループ指向運用のやり方
- グループはターゲティング×ページで分ける
- キャンペーンはできるだけ分けない。
- 指標はキャンペーンではなくグループで見る
グループはターゲティング×ページの組み合わせで分ける
後述で例を出していますが、グループはターゲティングごとに分けてそれぞれの効果を測定します。こうすることで、ユーザー属性(ターゲティング)×訴求(ページ)毎にどの組み合わせが良いのかを測定していきます。
キャンペーンはできるだけ分けない
出来るだけ分けないとは書いていますが、ここで言いたいのは、必要性があれば分けるということです。ここでの必要性というのは、主に「予算」と「地域」だと思っています。予算はキャンペーン単位でしかコントロールできない(Facebook除く)ため、予算分けが決まっている場合はキャンペーンは別になります。また、一つのキャンペーンに様々なグループを入れてしまうと、あるグループに予算が集中してしまうということがあります。入札単価で調整出来ればいいのですが、コントロールが難しい場合、キャンペーンを分けます。同様に広告を地域別に分けたい場合もキャンペーン毎にしか変えられないので必然的に分かれますね。
意味のないキャンペーンの分け方は、上記の理由なく、例えばインタレストカテゴリターゲティングとコンテンツキーワードターゲティングを分けるなどです。これをやってしまいがちなのは、キャンペーン毎に指標を見ようとするからだと思います。グループごとにしっかり測定できるようにしていれば、意味のないキャンペーン分けをする必要性がなくなります。
指標はキャンペーンではなくグループで見る
こちらもキャンペーンで見ないということではありません。キャンペーンを単純に予算コントロールのために分けた場合、キャンペーンがターゲティングや訴求ごとに分かれないこともあります。また、キャンペーンだと大まかにしか見れないことが多いので、上記のようにターゲティング×ページで分けたグループをメインに指標や成果を見ていきます。もちろん地域ごとにキャンペーンを分けていて、地域ごとの成果を見たい場合などは、キャンペーンの指標を見る必要もあります。
グループ指向運用のメリット
- ターゲティング=グループとなっているので解析、改善がしやすい
- わかりやすい構造により運用コストが低くなる
- データがまとまり、成果がでやすくなる。
ターゲティング=グループとなっているので解析、改善がしやすい
後ほど、Googleアナリティクスでのグループごとの解析方法も説明していますが、どんなキャンペーン分けになったとしても、ターゲティング×訴求の軸ごとに解析ができるので、分析や改善がやりやすくなります。
わかりやすい構造により運用コストが低くなる
サイトの構造がきちんと設計(訴求、カテゴリごとに整理されている)されていれば、アカウント構造はサイトのディレクトリ構造に近くなりますので、一目で理解しやすい構造になり、サイトの変更や追加に応じて、アカウントも変更がやりやすくなります。
データがまとまり、成果がでやすくなる
できるだけ、グループなどをまとめるのは、Googleが推奨している方法でもあります。なぜなら、一つのキャンペーンやグループ内のデータの母数が大きくなることにより、統計的に最適化がよりよく動くからです。他の媒体ではどこまで効果が高いかは分かりませんが、まとめたほうが最適化されやすいと予想できます。自動最適化がどんどん進化しているため、データがとりやすいアカウント設計を行えるということはこれからどんどん大事になっていくと思います。
具体的な、広告グループの分け方
グループは基本的にターゲティングごとに分けます。ディスプレイ広告の場合が分かりやすいのですが、例えばAdwordsではインタレストカテゴリ(特定の分野に興味のあるユーザーに対するターゲティング)の場合を考えてみます。例として学習塾の広告を出す場合を考えてみます。
例えば、インタレストカテゴリの「購買意向の強いユーザー層」から「受験対策、個別指導」の項目を選んでターゲティングするとします。また、ディスプレイネットワークのキーワード(特定キーワードが含まれるページへの出稿)に「塾 大学受験」を設定してターゲティングを行うこともできます。これらを別々のグループに分けて出稿することで、それぞれのターゲティングでどれくらい成果がでるかを測定することができます。
検索広告においても、キーワードはそのキーワードを求めているユーザーへのターゲティングですので同じように考えられます。検索広告のグループの設計方法として
- 大体同じようなキーワードを一つのグループにまとめる
- 1キーワード(※1)=1グループとする
ここからは、これらの例を実際に作るとどうなるかということと、同じターゲティングで違うページを入稿したい場合グループを分けるのかという点について書きます。
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